【薄利多売】日本とカナダの医療費を比較したよ【牛丼か!?】


【2018年2月3日追記】日本の超音波料金情報をいただいたので、追加しました。ありがとうございます。

どうも、お陰様で、「ドロッポ医」という残念キーワードでは、Google検索で不動の1位が定着してしまった Castella (カステラ女王様 @Rainha_Castella )です。これって、実質世界一。だって、ドロッポ医なんて言葉、英語にもフランス語にもありませんから。
本当は産業医ってキーワードでの上位検索を狙ってるんですけどね、なかなかね。

それは兎も角、先日、【カナダの労働法】ワーホリにも労災保険・有給あるよ【知っておこう】という、私的にはとても元産業医らしい記事を書いたら、質問3件来まして、その3件に共通するのが以下。

Dr.X
カナダの医療費は自己負担なら6〜10倍というのは、病院が同じことしてもらえる金額が1.8〜3倍ということですか!?

薄利多売ですね。

女王様
えええっ、質問、そっち!? カナダの労災保険じゃなくて?

と、いうことで、お返事代わりに、薄利多売の日本の医療費をカナダの医療費と比べてみることにしました。

とりあえず、サクッと比較

日本の医療費安い、牛丼とステーキ以上に差がある

【カナダの労働法】ワーホリにも労災保険・有給あるよ【知っておこう】に「同じことしてもらえる金額が1.8〜3倍」って書きましたが、1.6〜28倍だった! 下表は、ワタクシがが夜なべして、手打ちで作成しました。こういうの自動化できるスキルが欲しい。

もし間違いを見つけたら教えてくださいね。積極的に嘘書くつもりはありませんが、実によく間違う人なので。

にゃんこ
吉野家の牛丼並盛り380円と、いきなりステーキの400gカット2,760円以上の差があるにゃ! 

牛丼は激安だけど、ステーキも安すぎでびっくりです。これで働いてる人にちゃんと給料払えるのかしら? 医療費も安いけど、外食も安すぎて、なんだか切ない。

それはそうと、日本の医療って、牛丼の値段で400gステーキ出してるようなものだもの。そりゃ、疲弊もするよね。

カナダ側の参考資料

←コレ。

入手経路は内緒ってことでヨロシク。本当はこの紙、レターサイズ(日本のA4くらいの大きさ)の1枚もので、びっしり書いてあるんですが、一部だけ掲載。解像度も極限まで低くしてしまいました。身バレも嫌ですが、この資料くださった方にご迷惑おかけしたくないので。海外旅行中の患者さんには渡すらしいので、秘密とかではないんだけどね。

日本側の参考資料

私、日本で勤務医&産業医だったことしかないので、保険点数の付け方が良くわからんのです。ってことで、田辺三菱製薬の診療報酬早わかりマニュアルを参考に算出しました。何か根本的に間違っているかもしれません。とりあえず、迷ったら一番高いのと比べましたので、大きく違うってことはないと思います。

間違ってるところを見つけたら、教えてくださいね。

カナダと日本の診療報酬&健康保険

ここら辺は知ってる方も多いと思うけど一応。

診療報酬って何?

雑に説明すると、診療報酬というのは、保険診療の際に医療行為等の対価として計算される報酬をのことです。例えば、クリニックで、診察受けて、検査受けて、診断名つけてもらって、治療に必要な薬の処方箋もらって、調剤薬局で薬を処方してもらって。。。と、色々な医療職の技術やら薬やらのサービスを受けるわけですが、これら全部ひっくるめての報酬が診療報酬。上の表に載せたのは、診療報酬です。

日本の健康保険は?

日本は国民皆保険で、自己負担額は3割。医療報酬点数(通常1点10円)で計算された金額が医療報酬とされます。例えば、診療報酬が10,000円の場合、日本で健康保険に入っている場合は通常で3,000円(3割負担)払います。

ちなみに、保険を適用しない自由診療の場合は、患者が全額を負担します。私、時々、一時帰国の時は、住民票を入れる時と入れない時があり、住民票を持ってない時に診療を受ける時は、100%自己負担。でも、バカ高い請求をされたことは、今まで一度もありません。本当は保険適用じゃない場合は、いくらでも請求できることになってるんだけど、日本の病院って意外と(?)良心的です。

カナダの健康保険は?

雑に説明すると、カナダも国民皆保険で、多くの場合、自己負担は0割(つまり無料)

ただし、歯科診療や歯科治療、薬剤費は全額自己負担です

でも、一般的には、多くの人が民間の医療保険などに入っており、例えば私の家庭でも、歯科は年2回までの健康診断と歯石除去、年間家族内で1人までの歯科矯正、う歯や歯周病などの治療は2割負担で済みますし、薬剤費も2割負担で済みます。また、民間医療保険に入れないほど生活に困窮している場合は、手間はかかりますが、歯科の治療と薬剤費には公的な給付があります(歯科矯正にはない)。

他のも比べてみよう!

せっかくなので、他にも色々比べてみました。

GDPに占める医療費とか、医師の数とか

にゃんこ
一人当たりの医師の数も看護師の数もそんなに変わらないね。一人当たりの医療費は日本の方が14%くらい安いけど、そこまで変わらない。

単価が1.6〜28倍違うのに、医療費が大して変わらないってことは、雑に言うと、医療従事者は、1.6〜28倍ほどやること多いってことです。ま、働くのは私じゃないからいいけど。

あまり知られていないカナダの医療アクセスの実情とか

上を逆に言えば、カナダの医療従事者は、1/1.6〜1/28倍ほどやること少ないってことです。つまりサービス受ける側から見ると、なかなか医療サービスが受けられないってこと。これ、事実上のアクセス権限があるってことなんです。

以下にわかる範囲で表にまとめてみました。

私は、皮膚筋炎と甲状腺機能亢進症の患者でもあるんですが、どちらもそこそこ落ち着いている故、これらの疾病で医師に会うのは多くて年に2〜3度です(眼科受診含む)。

これ、日本だったら、もうちょっと医師に会う頻度多いと思うんですけど、どうでしょう? 例えば、甲状腺機能亢進症の治療薬であるメルカゾールは、1年に1度だけ処方してもらっています(お薬飲み始めはもう少し頻繁に診察もありましたが)。具体的には3ヶ月分X4回という処方で、お薬がなくなったら、調剤薬局に行って(医師には会わずに)新しくお薬を購入するというシステムです。

カナダのやり方が良いとも思いません。でも、これだけやっても、若い移民をガンガン受け入れても、カナダの医療費は年々上昇していますし、カナダの医療職ですら、過労に悩んでいます。

ただ、言っときますが、過労に悩むって言ってもアレだよ、私の家庭医は、ここ3年ほど冬休みで1ヶ月ほどスキー行って、シーズン終わりに大腿骨骨折するのが仕様になっているので、4月までの4ヶ月は半日勤務(開業医なのに!)でなかなか予約取れないし、やっと予約取れたと思ったら、夏休みの1ヶ月のバカンスでいなくなって予約取り直しになっちゃう。。。程度には人間らしい生活を送っています。

あとがきに代えて

医者足りてるの足りてないの? 偏在が問題なの? 最近の医者は根性が足りないの? 地方の医療崩壊を防ぐためには地方での勤務を半ば義務にしなくちゃいけないの? 日本の医療費は高すぎるの? 医師になったからには生活や家族や健康を犠牲にする覚悟が必要なの? 寝る暇もないのに一生勉強し続けるのが医師なの?

うん、色々と、疑問は湧くよね。ま、隠居しちゃった私には関係ないんですが。

ところで、ここ3年ほど毎年スキーで骨折する家庭医はサッチャー政権時代にイギリスから逃げてきた医師です。けっこうな爺さんお年を召した英国紳士で、当時のイギリスの医療政策への罵詈雑言言わせたら天下一品。ブレア政権時代にちょこっとマシになったイギリス医療に対するボヤキも含めると、その愚痴は芸術の域に達しており、愚痴をいうのなら、かくありたいなと日々思っております。

その爺医曰く「医師が過労になって困るのは医師だけだし、医師の給料が下がって困るのは医師だけから、誰かが何かしてくれるのを待つのはバカだそうです。もうちょっとオサレで気の利いた言い回ししてますけどね。

ってことで、色々と迷ったら、逃げ道だけは確保しとくといいかもね。

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