【勝手に産業医入門マニュアル(1)】産業医は健康を損なわさせず稼がせてナンボ

みなさんこんにちは。最近、立て続けにガチ臨床医のお友達が産業医ワールドに足を踏み入れ、胸熱なカステラ女王様@Rainha_Castellaです。どちらもとっても素敵なお友達なので、できれば、産業医のお仕事を楽しんで欲しいと願っています。

ってことで、このブログ記事(シリーズ化予定、途中で飽きるかもですが)は、お二方に捧げます。私に辛うじて残っている産業医知識を振り絞って記載してますが、間違えてたら教えてください。

あっ! お伝えしたかどうか忘れましたが、私、ハウステンボスのカリヨンを復活させたいただそれだけwで、大学音楽学部カリヨン学科を受験し、先日、合格通知いただきました! 2019年9月からは女子大生になります。ぴかぴかのいちねんせいです。これからは女子大生女王様って呼んでもよくってよ。50歳過ぎてるけど

さあ、先生たちの出番です!

時代はメンタルヘルスに明るい産業医を求めている

私のことをよくご存知のお二人なら、ご存知と思いますが、私はメンタルヘルス超苦手です。なぜかというと、私は嫌なことから逃げることに関しては早熟の天才だからです。嫌だと思う暇もなく、気づいたら逃げている。だから、辛い思いをしながら使命感や責任感を抱えて、そこに踏みとどまっている人たちの気持ちは本当にはわかりません。せいぜい「辛いんだろうなぁ」と想像するのが関の山です。

でも、先生方はちがいますよね。職場での色々な葛藤の経験をお持ちだし、睡眠時間をキリキリ削って医療に従事してきた期間も長い。もう、それだけで、私なんぞよりずっと高度な産業医の修練を積んできたようなもの。後は実践するだけ。

私は防塵マスクや局所排気装置などが必要な、いわゆる、昔ながらの工場での産業医なら、勘を取り戻せばできる気「しか」しませんがメンタルヘルスの重要性が増している現在の産業医業務は、無理カナダの労働衛生学修士課程で学んだのも、昔ながらの労働衛生についてでしたし。

さあ、先生たちの出番です!

ってことで、時代は、職場での葛藤や過重労働を体験してきたお二方を産業医として求めています

そう! 先生たちの時代です。

これからの臨床医→産業医の素敵モデルを作っていただけたら嬉しいし、「やっぱ産業医向かなくて臨床医に戻った」場合でも、働く人たちの健康を考えて産業医やってきたことは、臨床でこそ生きると思っています。

働く人の心身の健康を損ねることなく、がっつり稼がせてナンボ

企業が人を雇うのは、病気を治療予防するためではない

聡明なお二方なら、言われなくてもそんなこと知っとるわい! だと、思いますが、大事なことなので言いますw

会社や企業は病院でも保健所でもありません。病気を治す場所でも、予防する場所でもありません。会社や企業の設立の目的は、多くの場合「利潤の追求」です。稼いでナンボ、稼がせてナンボです。

いや、そりゃ、企業も成長してくると社会貢献とか福祉とかを目指してくるし、それを否定はしませんよ、でも、基本、企業は稼いでナンボ。

従業員が会社にいるのは、健康になるためではない

白衣着て健康診断の結果眺めて、「食生活の改善しましょう」のハンコ押して時間浪費する産業医多すぎです。生活指導が健康上大事じゃないとは言いませんが、従業員は健康になるために会社に来ている訳ではありません(そもそも、そのハンコ押し、健康のためになってる?)。

従業員が会社で働くのは健康になるためではなくて、「稼ぐ」ためです。いや、そりゃ、社会に貢献とか、働きがいとか否定はしませんよ? でも、稼ぐの大事! 超大事! 従業員には、スッキリした頭でたっぷり稼がせ、高給取りになってもらいましょう。

でも、働くことで健康を損なってはダメでしょ!

でも、「働いたせいで病気」になるようなことがあっては、ダメ、絶対。

昔は、職業性疾病の予防の上で、粉じん対策とか有機溶剤対策などがとっても大切でした(今も大切な職場は少なくありません)。たくさん石炭掘れる屈強な若者を集めて、じん肺で働けなくなるまで使い潰していた時代もありました。石炭じん肺訴訟と賠償は現在も課題となっています(現在、賠償は経済産業省預かりになっています)。

今は、パフォーマンス向上やリクスマネジメントの上でも、長時間労働やメンタルヘルスに関連する事項がますます重要になってきました。

しかも、日本の企業は(カナダの企業も割とそうですが)、真面目でよく働き責任感のある人を好んで雇います。長時間労働なんて、ふつうにゆるい人がダラダラやっても心身の健康に影響するのに、真面目でよく働き責任感まである人をわざわざ集めて、睡眠時間削らせて長時間働かせたら、どっか病気になるの当たり前です。

人材の健康は、本人にとっても企業にとっても、まさに資源。それは今も昔も変わりません。使い潰すのではなく、大切にツヤッツヤに磨きましょうよ。だって、働ける人材を集めたのでしょう?

働くことで病気になっちゃダメ! 病気にしちゃダメ!

まとめ:従業員の心身の健康を良好に保って、最大のパフォーマンスを!

産業医は、働く人の健康を守るのがお仕事ですが、その目的は

  • 「従業員が入社してきた時の健康状態を労働によって損なわない損なわせない(=リスクマネジメント)」
  • 「スッキリ爽やかにバリバリ稼ぐ稼がせる(=パフォーマンス向上)」

です。

従業員に心身の健康を良好に保ってもらい、スッキリ爽やかに、最大のパフォーマンスを発揮してもらいましょうっ! それが産業医のお仕事です。

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