【さくっと】元産業医の私が、厚労省の過労死等防止対策白書をまとめるよ【雑に】

どうも、Castella (カステラ女王様 @Rainha_Castella )です。普段は医師免許持ってることも忘れて、ハウステンボスのことばっか考えています。「ハウステンボスについてもっと暑苦しく語るブログ」まで作ってしまったよ(まだ記事1つだけど)。バカだねぇ。

女王様
今日は、平成29年版過労死等防止対策白書の紹介するよ〜。
にゃんこ
むっちゃつまんなそう
女王様
むっちゃつまんなかった。。。けど、いいコトも書いてあった。せっかく読んだから、紹介する。

過労死等防止対策白書って何よ?

過労死防止対策白書とは

ものすごい雑に言うとこんな感じ。

  • ストレスチェック制度とか、過労死/過労自殺に対してホンキで何かやろうとしている厚生労働省が
  • 2016年度から発表しているまとめ
  • 今年度バージョンは2017年10月6日に公表、堂々全378ページ
にゃんこ
え”。。。まとめなのに378ページもあるの?
女王様
うん、でも、どうしてもこのくらいのボリュームになっちゃうと思うよ。さっき書き上げたハウステンボスホテルの記事ですら、書きたいことの1/3も書けなかったもん。

で、面白いの、面白くないの?

読み物としては、クソつまんない。でも、個人的感想だけど、厚労省GJ!

そりゃー、過労死・過労自殺の実態が把握しきれているとは言えないだろうし、それに防止対策だって、脇が甘い、甘すぎる。。。って批判もあるだろう。

でも、少なからず、アテクシ、心を動かされるのですよ。

できれば、外務省みたいにゴルゴ13とコラボとかしてほしいけどね、本当はね。エンタメ成分少なめだよね(目的も対象も違うって事実はこの際置いとく)。

女王様
ちなみに、この本、私の周りでも超人気。けど、なかなか手に入らなくて、私も借りて読んだ。

いきなりまとめ

あんまり長いので、もう、まとめることにした

誤解を恐れずに超ものすごく雑にまとめると、

  • 運転する職業の人は突然死(過労死)ハイリスク
  • 教員、公務員、研究職、ITエンジニアは、精神病みやすい

ってことになります(勘違いしてたらゴメン、しっかり理解したい人は自分で読んでね)。

労働三法理解するため、これも読んどこう

クリックすると、厚生労働省の公式ページに飛びます

ストレスチェックを使い倒せ!

ストレスチェックについては、こちらをどうぞ。

元産業医がシガラミなしで語る厚生労働省のストレスチェック制度、産業医をどう使う? 産業医はどう使う?

2017.10.16
注意
ここから先は、我ながら長くてつまんない文章になってしまったので、ここでストップしましょう。
一応、白書の要点だけまとめたんですが、それでも長い!!

過労死等防止対策白書の目次

長いです。なんせ、目次だけで3ページあるんでw

目 次
第 1 章 労働時間やメンタルヘルス対策等の状況
1 労働時間等の状況 ……………………………………………….. 2
2 職場におけるメンタルヘルス対策の状況 …………………………….. 18
3 自殺の状況 ……………………………………………………. 22
第2章 過労死等の現状
1 過労死等に係る労災補償の状況 ……………………………………. 27
<コラム1> 労災認定された事案の紹介 …………………………….. 42
2 国家公務員の公務災害の補償状況 ………………………………….. 43
3 地方公務員の公務災害の補償状況 ………………………………….. 49
第3章 過労死等をめぐる調査・分析結果
1 過労死等事案の分析結果 …………………………………………. 58
2 過労死等が多く発生しているとの指摘がある重点業種(自動車運転従事者、外
食産業)の調査結果 …………………………………………….. 83
3 法人役員・自営業者をめぐる調査結果 ……………………………… 123
4 平成 27 年度の調査研究結果の再集計・分析結果 ……………………… 141
第4章 過労死等の防止のための対策の実施状況
第 1 節 政府における取組み ………………………………………….. 150
1 「過労死等ゼロ」緊急対策 ………………………………………. 150
2 働き方改革実行計画 ……………………………………………. 153
<コラム2> 働き方改革に向けた各企業の取組み …………………….. 160
3 自殺総合対策大綱の見直し ………………………………………. 163
第2節 調査研究等 …………………………………………………. 166
1 過労死等事案の分析 ……………………………………………. 166
<コラム3> (独)労働者健康安全機構 労働安全衛生総合研究所・過労死等調
査研究センターにおける取組み ………………………… 167
2 疫学研究等 …………………………………………………… 169
3 労働時間だけでなく、生活時間の状況等も含めた労働・社会面からみた過労死
等の調査・分析 ………………………………………………… 171
4 結果の発信 …………………………………………………… 172
第3節 啓発 ………………………………………………………. 173
1 国民に向けた周知・啓発の実施 ……………………………………. 173
2 大学・高等学校等における労働条件等に関する啓発の実施 ………………. 178
<コラム4> 過労死の遺族や労働問題の専門家を講師として学校へ派遣~初年
度は 87 回で 6,450 人の生徒たちが受講~ ………………… 179
<コラム5> 高校生等のための労働法教育プログラム(指導用資料)の作成事
業について ………………………………………… 181
3 長時間労働の削減のための周知・啓発の実施 …………………………. 182
<コラム6> 長時間労働の是正に向けた労働基準監督官の取組みについて …. 184
<コラム7> 長時間労働を行っている事業場の是正事例 ……………….. 185
4 過重労働による健康障害の防止に関する周知・啓発の実施 ………………. 186
5 「働き方」の見直しに向けた企業への働きかけの実施及び年次有給休暇の取得促
進 ………………………………………………………….. 186
6 メンタルヘルスケアに関する周知・啓発の実施 ……………………….. 188
<コラム8> ストレスチェック制度の活用について …………………… 191
<コラム9> 働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト「こころの耳」につい
て ……………………………………………….. 192
7 職場のパワーハラスメントの予防・解決のための周知・啓発の実施 ………… 193
8 商慣行・勤務環境等も踏まえた取組みの推進 ………………………… 199
<コラム 10> (公社)全日本トラック協会における過労死等防止対策への取組
み ………………………………………………. 201
9 公務員に対する周知・啓発等の実施 ………………………………… 205
<コラム 11> 国家公務員の過労死等防止対策推進に係る取組み………….. 207
<コラム 12> 地方公務員の過労死等防止対策推進に係る取組み………….. 209
<コラム 13> 兵庫県における過労死等防止対策推進に係る取組み………… 210
第4節 相談体制の整備等 ……………………………………………. 214
1 労働条件や健康管理に関する相談窓口の設置 ………………………… 214
<コラム 14> 「労働条件相談ほっとライン」の紹介…………………… 214
2 産業医等相談に応じる者に対する研修の実施 ………………………… 215
3 労働衛生・人事労務関係者等に対する研修の実施 ……………………… 215
4 公務員に対する相談体制の整備等 …………………………………. 215
第5節 民間団体の活動に対する支援 …………………………………… 217
1 過労死等防止対策推進シンポジウムの開催 ………………………….. 217
<コラム 15> 過労死等防止対策推進シンポジウムの開催について………… 219
2 過労死遺児交流会の開催 ………………………………………… 220
<コラム 16> 全国の過労死遺児と親たちが山梨県の清里で交流~過労死遺児交
流会(かいじゅうの会)~ ……………………………. 221
3 シンポジウム以外の活動に対する支援等 ……………………………. 223
4 民間団体の活動の周知 ………………………………………….. 223
<コラム 17> 各地の過労死等防止対策センターの紹介…………………. 224
<コラム 18> 各地の過労死家族の会の紹介………………………….. 225
<コラム 19> 日韓仏3か国の国際シンポジウムをはじめ充実した討論~過労死
防止学会第2回大会~……………………………….. 226
付属統計図表
第3章の「4 平成 27 年度の調査研究結果の再集計・分析結果」データ ……….. 230

資料編
1 関係法令等 …………………………………………………….. 236
・過労死等防止対策推進法 ………………………………………….. 236
・過労死等防止対策推進協議会令 …………………………………….. 239
・過労死等の防止のための対策に関する大綱 ……………………………. 240
2 関係指針・通達等 ……………………………………………….. 256
・自動車運転者の労働時間等の改善のための基準 ………………………… 256
・労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドラインにつ
いて ………………………………………………………….. 261
・違法な長時間労働や過労死等が複数の事業場で認められた企業の経営トップに対
する都道府県労働局長等による指導の実施及び企業名の公表について ………. 268
・「過労死等ゼロ」緊急対策を踏まえたメンタルヘルス対策の推進について ……. 271
・今後における安全衛生改善計画の運用について ………………………… 274
・労働安全衛生規則等の一部を改正する省令等の施行について ……………… 278
・「過労死等ゼロ」実現に向けた緊急要請書 …………………………….. 282
・労働基準関係法令違反に係る公表事案のホームページ掲載について ………… 284
・働き方改革実行計画(抄) ………………………………………… 285
・時間外労働の上限規制等について(報告) ……………………………. 318
・働き方改革実行計画を踏まえた今後の産業医・産業保健機能の強化について(報
告) ………………………………………………………….. 324
・安全衛生優良企業公表制度の運営について ……………………………. 328
・中学校、高等学校等への講師派遣支援事業に係る周知依頼について(厚生労働省
「過労死等防止対策等労働条件に関する啓発事業」) …………………….. 361
・労働法に関する教育等のための教員用冊子について …………………….. 366
3 過労死等防止対策関係予算の状況 …………………………………… 370
索引 ………………………………………………………………. 374

厚生労働省 平成29年版過労死等防止対策白書 より転載

さくっと紹介:第1章 労働時間やメンタルヘルス対策等の状況

女王様
ここでは、P2-24(23ページ分)をまとめるよ。

雑なまとめ:ここ20年間、フルタイムの人の労働時間はぜんっぜん減ってない

。。。けど、パートタイマーは増えてて、それも含めての見かけの平均労働時間は減ってる

図:おお!? 労働時間減ってる!?

図:いやいやいやいや、減ってないから!  上図はパート込みだから!

図:国際比較では日本とアメリカはだいたい同じくらい? 韓国半端ない!

図:日本の自殺者21,857人のうち、1,978人が勤務問題が原因・動機の一つと推定される

図:日本の自殺率(2012年)は10万人あたり19.1(先進国7カ国中では最多)しかし、自殺者の少ない南アフリカやトルコがすごく幸せかと問われると微妙

もう少し詳しく

  1. 見かけの労働時間はここ20年間減り続けている
  2. 2016年度の労働時間は1,724時間/年(うち129時間は時間外労働)
  3. 減り続けてるとは言っても、1日3時間とかのパート等込みでの平均
  4. フルタイムの労働時間は、ぜんっぜん減ってない
  5. 主要産業別にみると、「建設業」「運輸業,郵便業」「製造業」「情報通信業」の労働時間が長い
  6. 年次有休の取得率は48.7%、付与日数は18.1日・取得日数は8.8日
  7. 国家公務員の時間外労働は363時間(でも、たぶん、これ、少なめ申告)
  8. 見かけの平均労働時間はアメリカ(1,795時間)と同じくらい(でも、パートタイム比率は違う)
  9. フランス・ドイツは1,400時間/年以下
  10. 公務員、教職は統計が別になってるけど、時間外半端ない
  11. 自殺者21,857人のうち、1,978人が勤務問題が原因・動機の一つと推定される
  12. 勤務問題が原因・動機の一つと推定される自殺者1,978人のうち、3割が「仕事疲れ」(過労自殺ではない)

さくっと紹介:第2章 過労死等の現状

女王様
ここでは、P26-56(31ページ分)をまとめるよ。

雑なまとめ:この15年間、過労死は同じ、過労自殺は約3倍!

にゃんこ
女王様は過労死の定義を最初(1970年代)にした上畑鉄之丞先生と会ったことあるんだよね?
女王様
うん、先生は覚えていらっしゃらないと思うけど、15年くらい前にお世話になったよ。気さくでナイスなオジさんだよ。ただ、過労死って言葉が一人歩きすることは心配してらしたよ。
にゃんこ
え? どういうこと? 15年前なんて、とっくに過労死(Karoshi)って英語にもなってたよね?
女王様
気さくでナイスだけど、ご自身には厳しいのよ。だから、過労死という医学的な用語はないのに、社会現象と一体化してそういう病態があるかのように語られてしまうのはお辛そうだったよ。過労で人は死なないとか言われてる時代から、過労死取り扱っている先生だからね。

ご自身で使われる時には、いちいち、その都度、きちんと定義して使ってらしたよ。

にゃんこ
それなのに、女王様、定義もせずに雑な扱い。。。
女王様
先生、ごめんね。でも、英語にもなってるくらいだから、許して

図:とにかくだいたい同じ
脳・心臓疾患の労災申請数は15年前からだいたい同じ、認定数もだいたい同じ
脳・心臓疾患による業務上の死(過労死)認定は最初の2年だけ少ないが、後はだいたい同じ

図:とにかく増えてる
精神疾患の申請数は年々増加、認定も増加
業務上の精神疾患による自殺の過労自殺(=精神疾患に係る自殺)も増加

もう少し詳しく

  1. 脳・心臓疾患の労災申請数は、ここ15年間ほど、800件前後
  2. 業務上脳・心臓疾患として、労災認定がされたのは、ここ15年ほど300件前後(漸減傾向)
  3. 業務上の脳・心臓疾患による死亡(=過労死)として、労災認定されたのは、ここ15年ほど100件前後(漸減傾向)
  4. 精神疾患としての労災申請数は、ここ15年ほど年々増えており、15年前は300件以下だったが、現在は1,500件を超えている
  5. 業務上精神疾患として、労災認定されたのは、ここ15年ほど年々増えており、15年前は70件程度だったが、現在は450件程度
  6. 業務上精神疾患のうち自殺(=過労自殺)としてで労災認定されたのは、15年前は30件程度だったが、現在は80件超えている

さくっと紹介:第3章 過労死等をめぐる調査・分析結果

女王様
ここでは、P58-148(91ページ分)をまとめるよ。
にゃんこ
91ページ分まとめるのは無理にゃ
女王様
無理であった。。。でも、ココ、一番気合いれて書いたことだけは分かったよ。

「超」雑なまとめ:高過労死率「運輸・郵便」、高過労自殺率「学術研究・専門技術サービス・情報通信業」

図:過労死と直結しやすい業務上脳・心臓疾患実数が多いのは「運輸・郵便業」

厚生労働省 平成29年版過労死等防止対策白書 より転載

図:過労死と直結しやすい業務上の脳・心臓疾患率が高いのは、「漁業」と「運輸・郵便業」

図:業務上精神疾患と業務上精神疾患の係る自殺が多いのは「製造業」

図:業務上精神疾患率と業務上精神疾患の係る自殺率が高いのは「学術研究,専門・技術サービス」と「情報通信業」

もう少し詳しく

  1. 業務上脳・心臓疾患は、実数/率共に、「運輸・郵便業」で多い
  2. 業務上脳・心臓疾患は、過労死につながりやすい
  3. 業務上精神疾患と業務上精神疾患の係る自殺は「製造業」で多い
  4. 業務上精神疾患の係る自殺(=過労自殺)率は、学術研究,専門・技術サービス」と「情報通信業」で高い
  5. 業務上精神疾患は、男女共比較的若い層(30歳〜39歳)に多いが、自殺するのは男性では中高年(40-49歳)がピーク、女性では若年層(29歳以下)に多い
  6. 業務「外」の精神疾患率は、医療・福祉で著しく高い(自殺率は不明)
にゃんこ
業務「外」での精神疾患率は医療・福祉に多いの?
女王様
実際はどうであれ、病院勤務で「業務上のうつ病です。」とは、言い出しにくいし、申請そのものもしないんじゃないかな。
にゃんこ
運転手さんって、脳・心臓疾患の人が多いんだね。
女王様
そうなのよ〜、夏休みのバイトで、労災保険二次健康診断給付による健康診断するんだけど、内頚動脈(脳に行く動脈)が詰まりそうな人(90%狭窄)、運転手さに、そりゃもう、びっくりするほどたくさんいます。すぐ紹介状書いて、その日のうちに病院に送るけど、しゃれにならない。
女王様
コレ読んでる社長さんや上司の人がいたら、他の時はともかく、この時だけは、(たとえバイトのへなちょこ医でも)言うこと聞いてあげて! 紹介状書いてもバイト医には一円も入りません。ただただ、事故起こさないようにと願って、紹介状書いているのです。

第4章:過労死等の防止のための対策の実施状況

女王様
ここでは、P150-228(79ページ分)をまとめるよ。

雑なまとめ1:最低限の労働法を知っとけ!(既出)

にゃんこ
労働法3つもあるにゃ、めんどくさいにゃ。
女王様
上でも紹介したけど、これ読んどこう。
クリックすると、厚生労働省のマンガベージに飛ぶよ。

 

 

雑なまとめ2:ストレスチェックを使い倒せ!

ストレスチェックについては、上でも紹介したけど、こちらをどうぞ。

元産業医がシガラミなしで語る厚生労働省のストレスチェック制度、産業医をどう使う? 産業医はどう使う?

2017.10.16

まとめ

誤解を恐れずに超ものすごく雑にまとめると、

  • 運転する職業の人は突然死(過労死)に気をつけて!
  • 教員、公務員、研究職、ITエンジニアは、精神病みやすい

ってことになります(私が勘違いしてなければ)。

私は私の人生が一番大切ですが、図表になってしまった数字の1つ1つにも、同じようにそれぞれの大切な人生がある(あった)はずなのです。現在ご病気の方はすみやかなご回復をお祈りしております。また、命を落とされた方のご冥福をお祈りしております。

あと、この白書作った厚生労働省の中の方、お疲れ様でした。1つの図表つくるのに、かかった時間を考えると気が遠くなります。文句ばっか言ってますが、労働法のマンガも可愛かったです(ゴルゴの方がやはり好きですが)。

このような長文を最後までお読みくださって、ありがとうございます。

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください